肝臓内科

あなたの肝臓は大丈夫?

あなたの肝臓は大丈夫?当院では日本肝臓学会専門医として様々な肝臓の病気に対して、専門的な検査や治療を行っております。
肝臓は「沈黙の臓器」とも言われ、病気が進行していても自覚症状が現れにくい事がしばしばです。腹痛、頭痛、発熱、咳嗽などの症状が気になって病院に受診するケースは多いものの、自覚症状が出にくい肝臓病は、気がつくのが遅れがちになります。たまたま健康診断にて肝機能の異常を指摘され、要精密検査となった場合は、症状がなくても肝臓の精密検査を受けるべきと思います。健康診断では20-30%の方が肝機能異常を指摘されます。肝機能異常を指摘された場合にはその原因を知っておくことが最も大切です。一度肝臓専門医での原因精査を受けられることをお勧めします。

心当たりありませんか? -肝臓病のセルフチェック-

自覚症状が現れにくい肝臓ですが、以下のような症状や経験がある場合は少し気にされても良いかもしれません。

  • 以前から健康診断やクリニックにて肝機能異常を指摘されている。
  • 以前、肝機能異常で入院した事がある。
  • 家族に肝疾患の病気の人がいる。
  • 以前、手術や輸血を受けたことがある。
  • 大酒家であり、毎日お酒を飲んでいる。
  • 肥満気味でメタボリックシンドロームと言われている。
  • 針治療を受けた事がある。
  • ピアスや入れ墨を入れている。
  • 今までに健康診断やB型、C型肝炎の検査を受けた事がない。
  • 腹部超音波検査にて「脂肪肝」と診断を受けた事がある。
  • 全身倦怠感、疲れやすい、食欲不振が続いている。
  • 吐き気があって胃がもたれる。
  • 皮膚、白目が黄色く尿の色が茶褐色になる。
  • 両下肢浮腫、こむら返り(手足がつる)が頻繁にある。
  • 腹満感
  • 体の掻痒感
  • 手のひらが赤い

上記にあたる人は肝臓病のリスクがあります。症状については肝臓病以外の病気でも見られることもあります。また、上記症状は急性期の肝臓病の症状か、ある程度進行した肝臓病の症状と考えて下さい。
以上から、早期発見、早期治療のためには、是非、肝臓専門医のクリニックへの受診を早めに検討してください。

高度な検査機器

~最先端「画像処理技術」で正確・詳細な超音波検査を実現~

高性能超音波診断装置ARIETTA750当院では最新鋭の高性能超音波診断装置ARIETTA750を導入し、正確、詳細、安全な超音波検査を実施しております。(超音波診断装置ARIETTA750 / 富士フイルムヘルスケア製)

高性能超音波診断装置ARIETTA750

高性能超音波診断装置ARIETTA750

被検者の浅部から深部まで鮮明な画像が得られる最先端技術を搭載し「視認性」に優れています。より正確で詳細な検査が可能となるアプリケーションを多く搭載し、多角的な診断が可能です。
この装置で体内の様々な臓器(肝臓、胆嚢、腎臓、膵臓、膀胱、甲状腺、心臓、血管等)を検査することができます。この検査は体には疼痛や害がないために、妊婦様やご高齢の方でも安心して検査を受けることができます。
がんの早期発見には有用な装置です。更に、肝臓の硬さや脂肪肝の度合いを数値化する機能を有し、肝炎や肝硬変といった肝疾患の早期発見を肝臓専門医がサポートいたします。

肝臓の主な病気

ウイルス性肝炎

肝炎ウイルスはA型からE型までの5種類があります。そのなかでもB型とC型肝炎ウイルスは慢性肝炎から肝硬変、肝がんに進行するために慎重な対応が必要です。肝炎ウイルスに感染している人を「キャリア」といいますが、日本ではB型のキャリアは約110万人、C型のキャリアは約190万人と推定されてあります。B型は主には血液や体液を介しての感染(母子感染や性交渉感染)、C型は血液感染(1992年以前の輸血、入れ墨・ピアスを入れた時の感染)が原因です。
C型肝炎に対しては、近年新しい治療薬が開発され、経口抗ウイルス剤のみの治療でほとんどの人は短期間にウイルスを排除できるようになりました。治療期間は2~3か月で、インターフェロン注射と違い強い副作用もみられません。B型肝炎は経口の核酸アナログ剤の長期内服にてウイルスを減少させ病状の進行を抑えることが出来るようになっております。
ウイルス性慢性肝炎の方は肝臓がんを発生する可能性があり、治療後においても定期的な血液検査、腹部超音波検査を行うことが大切です。

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

食べすぎや運動不足の積み重ねによって生じる肥満から高血圧症、糖尿病、脂質異常症、脂肪肝を伴ったメタボリックシンドロームの方が増加しております。NASHとはアルコールを飲酒されていない脂肪肝の方から発生する肝炎です。NASHになると脂肪肝から数年間の経過で肝硬変症や肝がんに進行することがあり注意が必要です。
まずは血液検査や腹部超音波検査を行い、NASHの可能性があれば定期的な検査にて経過観察を行うことが大切です。当院での超音波装置は肝の脂肪化や線維化の程度を数値化し客観的な評価が可能ですので検診をお勧めいたします。NASHに対しては現在のところ、有効な特効薬はありません。最も重要な治療法は生活習慣の改善です。食生活の見直し(摂取エネルギー量の減量)、適度な運動(有酸素運動と筋力トレーニング(スクワット)を継続して取り組む必要があります。
甘いものを避ける、間食をやめる、寝る前の2時間は食べない等に気をつけ、1日3回規則正しい食事を心がけましょう。肝臓に良い食事とは、脂質が少なく、たんぱく質が豊富な白身魚や豆腐などの大豆製品を積極的にとるとよいでしょう。

アルコール性肝障害

飲酒が原因であり、禁酒が唯一の治療です。血液検査の結果が軽度でもすでに肝障害が進行していることもありますので肝臓の機能の評価を適切に行い、定期的な検査が必要です。

自己免疫性肝障害

自己免疫性肝炎は免疫異常により、自身の肝細胞を壊すことで発症すると考えられている肝炎です。中年以降の女性に多く見られ、免疫が関与した肝疾患のため免疫の働きを抑制するステロイド剤内服による治療が有効な場合が多いです。
診断には血液検査と肝臓の組織検査(肝生検)が必要な場合があり、肝臓専門病院との連携で治療を行っていきます。

原発性胆汁性胆管炎

肝臓の中で胆汁の通りが悪くなり停滞し、肝細胞の破壊と線維化が徐々に進行する病気です。中年以降の女性に多くみられます。免疫が関与していると言われていますがウルソデオキシコール酸内服にて進行を抑える場合が多いです。

薬剤性肝障害

治療薬、健康食品等によっては肝障害を引き起こす可能性があります。肝機能異常を指摘された場合は自らの服用状況を確認ください。

 

その他、肝臓病に関してお気軽にご相談ください。
受診される場合はお手元に以前の検査結果をお持ちの場合はご持参いただけると診断の参考になりますのでよろしくお願い申し上げます。

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